「慈愛」に満ちた野菜☆
食糧危機の救世主?
~ジャガイモ~
★名前:ジャガイモ(Potato)
★分類:ナス科ナス属
★生まれ:南米アンデス
ふと気づくと、自分の身長より低くなっている雪の壁。ちょっと前までは、車道と歩道の間には人の姿なんて見えないほどの大きな雪の壁があり、交差点はとても危険な状況でした。雪の壁の高さで雪融けを感じ、北海道にも少しずつ春の足音が近づいているのが分かります(*^^*)
春が待ち遠しい一方で、この時季、美味しい野菜たちも堪能できるのが雪国の特権です♪そのひとつが、ジャガイモ!
もちろん、新ジャガも美味しいけど、4~5ヶ月貯蔵している今!さらに美味しくなっているんです。寒くなると凍らないように自分の身を守ろうとし、デンプンを分解して糖を蓄えます(低温糖化)。発芽を防止したまま糖分が増えるので、甘みが増すのです。
10℃以下の低温貯蔵で、湿度90~98%がジャガイモの居心地良い環境♪涼しくて真っ暗な場所が好きなので、新聞紙などで包んで遮光してあげるのが◎保存はぜひ!冷暗所にしてあげましょう。育ってきた土の中と同じような場所が、やっぱり落ち着くんでしょうねぇ(*^^*)
ここでご注意!収穫した後も生長しようと芽を出し始めます。発芽部分にはメラニンという食中毒を起こしてしまう成分が入っているので、根元から深くえぐって取り除いて食べましょうね!
今では通年、美味しく食べられているジャガイモですが、その昔のフランス宮廷では、マリー・アントワネットがジャガイモの花を髪飾りにして、 観賞用として楽しむものでした。
そんな優雅な一面を持つ一方、ヨーロッパの大航海時代には、船員たちの野菜不足による壊血病(ビタミンC欠乏症)予防として活躍!寒冷地での栽培に強いので、冷害による食糧飢饉に苦しむ人たちを救った!などと、ジャガイモはまるでスーパーマンのような存在でした。そんなジャガイモの花言葉は「慈愛」や「恩恵」。歴史をたどってみると、ぴったりの言葉なのかもしれませんね☆
全国NO.1!北海道で約80%の収穫量を誇っているジャガイモ♪生まれ故郷の気候や風土と似ているので、すくすくと育ちやすいのです0(^0^)0。北海道では、男爵・メークイン・キタアカリ・とうや・ホッカイコガネなど約50品種が作られています。世界では約2,000品種も存在していますが、まだまだ新しい品種が生まれてきているので楽しみです♪
品種によって得意料理も違ってくるので、恩恵を受けているお返しに、その個性をよ~く見て、無駄なく美味しく食べてあげたいものです☆
野菜ソムリエプロ 木田靖代
2019/3/15