キク、クリ・・・秋のお祝い☆
野菜たちにもキクのつながり♪
~重陽の節句~
先日、またひとつ季節の足あとを発見しました。トンボの飛び交う姿を見かけると秋だなぁと感じます。美味しい秋の味覚もいっぱい♪北海道は夏の味覚と両方を楽しめる贅沢な季節になっています☆
~季節の変わり目の節句~
そんな季節の変わり目の風習にはいくつか節句があります。
9月9日は重陽(ちょうよう)の節句。五節句 (人日・上巳・端午・七夕・重陽)の一つで、ここで一年で最後の季節の変わり目を迎えます。少しだけ馴染みが薄いかもしれませんが、菊の節句・栗の節句などの呼び名があります。
古代中国で縁起の良い陽の数字「9」が重なることから、9月9日は重陽の節句と名づけられています。諸説ありますが、日本では奈良時代から始まってはいたものの、菊の季節に合わせ、平安時代の宮中で菊見の宴などが行われていました。旬の栗を使った栗ご飯と共に、不老長寿の薬とされている菊の花を浮かべたお酒で邪気払いや収穫祭を行っていたようです。
~どんなものを食べるの?~
五節句にはそれぞれ、桃の節句には桜餅、端午の節句にはかしわ餅など、食べ物との関わりがあります。菊の節句ももちろん!練り切りやらくがん、最中など菊をモチーフとしたとしたお菓子でお祝いします。先人たちは無病息災を願うと共に、その季節ごとの収穫に感謝する気持ちをとても大切にしてきたことが分かります。
また、菊や栗と共に重陽の節句に欠かせ ない食べ物にナスがあります。「九日(くんち)にナスを食べると中風(ちゅうぶ)にならない」といわれ、発熱や頭痛などの予防として食べられていました。ナスのことわざもたくさんあるほど魅力いっぱい!シンプル に焼きナスや、油との相性が良いので油いためや焼びたしなどもおススメです。美味しい秋ナスも楽しみたい季節が到来しました☆
~野菜にもキクの仲間がいっぱい♪~
キクといえば、野菜たちにもキクの仲間がたくさんあります。
レタス、ゴボウ、春菊、ヤーコン、フキ・・・みんなキク科の野菜たちです。少し肌寒くなってきたので、レタスのクリーム煮、グラタンなどあったかメニューで楽しめます(*^^*)
これから秋の味覚を楽しめる時季を迎え、収穫祭などでも賑わいを見せますが、特に今年は、干ばつや少雨などとても過酷な状況でした。生産者さんが私たちの食卓へ届けてくれる、とても貴重な野菜たちを無駄なく美味しく食べたいものですね。
想いを馳せながら先人たちの風習の意味を知って、食べ支えながら大切な農業を継承して行きましょう☆
野菜ソムリエプロ 木田靖代
2021/9/10