ご先祖様をお迎え☆
～お盆～

　この時季、帰省してお墓参りをした人も多いのではないでしょうか。お盆も終わりましたね･･･が！それは北海道のお話かもしれません。全国では7月15日(旧暦)と8月15日(新暦)を中心に行う地域、さらにイロイロなお盆があるようです。

　お盆は、ご先祖様の霊が家族の元へ帰ってきて一緒に過ごすというもの。古くは推古天皇の14年(606年)に行われたのが始まりと言われています。盆入り(迎え盆)8月13日から盆明け(送り盆)8月16日までの4日間をお盆といいますが、もともとは旧暦の7月15日に行われていました。当時は農民が8割を占めていたので、もっとも忙しい時期でとても大変！と、新暦(8月15日)を中心とするようになった地域と、旧暦(7月15日)の地域に分かれたと言われています。
お盆には迎え盆・送り盆がありますが、ところ変わると二十日盆などもあるようです。そういえば、本州の親戚のおばさんも二十日盆って言ってたなぁ～。
お盆のお供えといえば、蓮の花をかたどった落雁(らくがん)や積み団子が定番ですね。さらに気になるのがキュウリやナスが変身した飾りもの♪

★精霊馬(しょうりょううま)･･･ご先祖さまに馬に乗って少しでも早く帰ってきてね！という想いを込めてキュウリが馬に変身。
★精霊牛(しょうりょううし)･･･お供物などの荷物を乗せて、なるべくユックリお帰りくださいね！とナスを牛に仕立て上げます。
豊作を願い旬の農作物をお供物することも、先人たちの時代から受け継いできた、大切な農業とは切り離せない日本ならではの風習です。

　各地で盛り上がっている盆踊りは、お盆に帰ってきたご先祖様の霊を慰めるための鎮霊の行事。平安時代の僧侶・空也(くうや)が人々に念仏を覚えてもらおうと、歌い踊る「念仏踊り」から始まったと言われています。その後、ご 先祖様を供養する「盂蘭盆会(お盆)」と結びつき、江戸時代になると人々の交流や出会いの場として、娯楽的要素の強い盆踊りが広まってきました。
さらに･･･

“シャンコ、シャンコ、シャンコ、シャシャンコシャン～♪”夕方になると聞こえてくるのは、道産子(どさんこ)が愛してやまないこども盆踊り唄。北海盆唄(大人の部)の前に子供たちが楽しむ盆踊りです。じつは、札幌市の隣町、江別市が発祥なんです(^0^)ｖ
馬にレンガを運ばせレンガの町として栄えてきました。その馬についていた鈴の音の響きが“シャンコ”。光景が目に浮かぶようですね。なくてはならない北海道の夏の風物詩として、いまもなお愛され続けています。

　今の自分があるのは、ご先祖様のおかげ。家族揃ってお供物のおさがりをいただきながら、語り継ぎ昔ながらの風習を大切にしていきたいものです☆
お盆をイメージした野菜のブーケ～ベジフルフラワー～もお供え♪曲がったキュウリもいい表情をしてくれました(*^^*)

ベジフルフラワーアーティスト・プロフェッサー
野菜ソムリエプロ　木田靖代
2017/8/18