HACCP

宇宙食から誕生☆HACCPってなぁに?

このレシピに使われた野菜たち"

美味しく安心・安全な食のために♪
~HACCP制度化ってなぁに?~

HACCP

北海道ではすっかり白い景色が広がる季節になりました。そろそろ、忘年会やクリスマスなどの話題が飛び交い、外食の機会も多くなりそうですね。
外食だけということではありませんが、美味しく、そして安心・安全に食事を楽しみたいものです(*^^*)

HACCPそこで課題とされるのが、食品の健康被害への対応化です。その背景のひとつにあるのが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック。世界中の人が日本に集まる大イベントまでに、国際基準に適合する衛生管理をしよう!というもので、食品衛生法が改正(2018年6月)され、2020年を目標に国際基準となるHACCPの制度化が進められています。
オリンピック国際基準に則って衛生管理された食品だと輸出増へもつながり、関税撤廃で輸入食品が増えると、その安全性も確保しなければなりません。
でも、HACCPの制度化って言われてもよく分からない…先日、野菜ソムリエ仲間でもある、バイオテクノロジーの専門家さんの勉強会を開催していただきました(^0^)/

~HACCP=Hazard Analysis and Critical Control Point~

HACCPHACCPは「危害分析需要管理点」というものです。
従来の衛生管理は、いわゆる「抜取検査」で、出来上がったものをランダムに抜き取って検査する方法。これだと、もし異物混入などしていても見過ごす可能性が大きい!ですよね。
HACCPでは7原則12手順に従い、各工程(原材料、入荷、保管、細断など…)を検査するので、未然に問題あるものの流通を防ぐことが出来ます。
宇宙飛行士衛生管理のレベルアップをすることにより、クレームが減り、企業のイメージアップにも繋がります(^0^)v
ナント!このHACCPは、1960年代のアポロ計画の中で、宇宙食の安全性を確保するために発案されたものなのです。宇宙で食中毒になったら大変ですから!(;^^)

HACCP2020年までに全食品等事業者への「HACCPの制度化!」と、世の中ではザワザワしていますが、従来の認定制度ではありません。取れば良いという認証や承認制度ではなく、あくまでも自らが取り組むものとなります。
ただ、アメリカやカナダ、EUなどではすでに義務化がなされている中、日本で導入している企業は42%(2018年 食糧産業局)と、まだまだ遅れているのが現状です。
今後、どのように取り組み、どう管理され、食の安全性が確保されていくのかを注目していきたいところです。

食事食品製造業者だけではありません。もちろん、その加工に使われる農産物などにおいても同様です。
私たちの食卓に登場するまでに、美味しく・安心・安全に食べてもらいたいと、毎日毎日、たくさんの人の努力や苦労、想いが込められています。一つの料理といえども、いくつもの食材や調味料、加工、流通などが関わっています。感謝して美味しく楽しく食事をしたいものですね(*^^*)

野菜ソムリエプロ 木田靖代
2019/11/22