クレオパトラも食べていた⁉小さな野菜☆
生まれたて野菜に秘められたパワ~☆
~スプラウト~
暦の上では3月5日(木)は啓蟄(けいちつ)を迎えました。春になって温かくなり、虫たちが土の中から出てくる頃とされており、本州ではフキノトウが出てきました♪という声を聞きました。しかし、北海道はまだ雪の中。札幌の積雪深はというと、平年並みといえど、昨年より40cmほど多い70数cmという現況です。春はもう少しだけ先かなぁ~。
さて、上手に摂りたい野菜のひとつにスプラウト(Sprout)があります。スプラウトには新芽の意味があり、豆類や野菜のタネを発芽させて伸び始めた若芽(発芽直後の新芽)を食用とするもの。カラの帽子がまだ残るちっちゃな芽がとっても可愛くて、“これから大きくなって、立派な野菜になろう♪”と、夢いっぱいの赤ちゃんたち。その野菜たちを、私たちは食べているのです。
こんなに小さなスプラウトですが、栄養豊富なうえに不思議なパワ―を秘めているんです0(^0^)0
栄養をぎゅ~っと凝縮している種子ですが、スプラウトになるとビタミンやミネラル、ポリフェノールなどが登場します。殻から出てくると、太陽の日差しを受けて光合成をし、種子と野菜の両方の良いところを併せ持つ、とても不思議な植物が誕生するのです☆
カロテンやビタミンE・Kなどのビタミンやミネラルが数倍、数十倍にまで増えるものもあるほか、とくにブロッコリースプラウトに含まれている、発がん抑制効果などが期待されるスルフォラファンにも注目されています☆
スプラウトには色々な種類があり、色もカラフル。売り場でも、ブロッコリーやキャベツ、ダイコン、赤ダイコン、マスタードなどたくさんの種類を見かけます。レッドキャベツのスプラウトをご紹介をした際、「小さい時から赤いんですね♪」と、感動する人もいました(*^^*)
じつは、スプラウトは最近の野菜ではなく、とても歴史があるものです。
さかのぼること5,000年ほど前の中国では、すでにモヤシが栽培されており、イギリスではヴィクトリア朝時代(19世紀後半)にブロッコリースプラウトのレシピ本が出たり、ナント!クレオパトラが豆苗を食べていた!との記録があるなど、古くから食卓に登場していたようです。
ちなみに、ダイコンのスプラウトであるカイワレダイコンは日本生まれ☆いまでは手軽に食べられていますが、平安時代には、貴族たちが好んで食べる高級食材だったのだとか(^0^)v
スプラウトはサラダの彩りや添え物には大活躍します。ほかにも和え物、スープ、炒め物、刻んでソースにするなど、幅広く活躍してくれます。カロテンを効率的に吸収するには、油と一緒に摂るのがおススメです☆
小さいながらにも、ほのかにダイコンやブロッコリーなどの風味があります。これなぁんだ?と、何のスプラウトかを当てながら食べるのも面白いかもしれませんね。食卓に上手に摂り入れてみてはいかがでしょうか(*^^*)
野菜 ソムリエプロ 木田靖代
2020/3/6