桃の節句で願う無病息災☆
祝い膳に込められた想い☆
~ひな祭り~
JRなどの運休や遅延も続き、“雪はもういらないよ~!”という声が多く聞かれるほど、北海道は大雪に見舞われています。受験生の足にも影響が出ることもあり、なんとか無事にサクラサクの便りが届くことを願うばかりです☆
~ひな祭りってなぁに?~
もうすぐひな祭り。ひな祭りは、五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)の一つ。桃の節句・弥生の節句などと呼ばれ親しまれており、その起源は平安時代までさかのぼります。現在は、女の子のお祭りとされていますが、男女問わず健康と厄除けを願い、自分の災厄を紙人形に引き受けさせ川に流した、いわゆる “流し雛(ながしびな)”から始まりました。
ひな人形を片付けるのは早くした方が良いと言いますね。飾る時期については特に決まりはありませんが、2月中旬ごろが良いと言われています。諸説ありますが、水との関わりのある行事なので、特に雨水(今年は2月18日(水))が良いのだとか。
~お祝い膳の意味は?~
ひな祭りには、カラフルで春らしいお菓子がたくさん並びます。さくら餅やうぐいす餅、ひし餅、ひなあられ・・・これらのカラフルな色にも意味があります。
たとえば、ひし餅の3色は、
・桃色(赤):健康を祝う桃の花。厄を払って解毒作用があるとされるクチナシで色をつける。
・白:清らかさを意味する雪。地域によっては、菱の実を入れるところもあるとか。
・緑:草。解毒効果・血液循環を良くする蓬(よもぎ)を入れる。
などの意味が込められています。
野菜が豊富ではない時季の中で知恵や工夫をしながら、先人たちも春を待ち焦がれていたのでしょうか。その想いは、今もなお変わりないかもしれませんね。まだ雪深い北海道ですが、あとひと月もすれば、雪どけを迎えます。育苗の準備も進んできて、草花が芽吹く春が来るのが待ち遠しいなぁ(≧▽≦)
また、地域によって使う材料や味付けなどの違いがあるのも面白いところ♪どさんこが慣れ親しんでいるさくら餅は、道明寺(上方風桜餅)。大人になってから、初めて長命寺(江戸風桜餅)を見かけたとき「アレンジ品かな?」と思ってしまいました(笑)
祝い膳では、「貝合わせ」でも知られる仲の良い夫婦を表すハマグリのうしお汁や、「百歳(ももとせ)」に通ずる、紅白でおめでたい桃花酒(白酒)などがあります。何かとお祝いごとの食卓に登場するチラシ寿司もそのひとつですね。この具材たちにも意味があり、その中で、
・エビ:長寿。腰が曲がるまで長生きしますように。
・レンコン:将来の見通しがきく。
・豆: マメ。健康でマメに働けますように。
などは、おせち料理と同じように込められた願いを感じます。
外出自粛中で、おうちごはんの時間が多くなっていますが、特別な日には、先人たちの願いを少しだけ思い出しながらお祝いしてみてはいかがでしょうか。
「今日食べたものが未来の体を作る」・・・美味しいものを食べて、心も体も元気に過ごしていきたいものです。無病息災を心から願って☆
野菜ソムリエプロ 木田靖代
2021/2/26