ジャガイモのあま~い季節☆
観賞用だったなんてもったいな~い!
~ジャガイモ~
★名前:ジャガイモ (Potato)
★分類:ナス科ナス属
★生まれ:南米アンデス
北海道の桜には、2種類の標本木があります。ソメイヨシノの道南・道央での開花は終わり、いよいよエゾヤマザクラの道北・道東へと桜前線は進んでいます。
公園などでは、小動物や鳥たちが巣作りをはじめており、エサを食べる可愛らしいエゾリスに出会えることもあります。新型コロナウィルスが猛威を振るい、日常生活も制限されストレスがたまる中ですが、癒される季節を迎えている北海道です☆
~二度楽しめる♪~
そんな春の風を楽しみながら、北海道では冬の産物の恩恵も受けています。
その一つがジャガイモ♪低温で長期間貯蔵した昨年収穫のジャガイモが、いま!さらに美味しくなっています。蒸しただけなのに、まるでスイーツ!?というほど甘いんです。調理するときは、蒸してから皮をむくと、水っぽくならず栄養の損失も少なく、美味しく仕上がります。
もちろん、新ジャガも美味しいけど、二度楽しめるなんて、とってもお得な気分になります(≧▽≦)
~なぜ甘くなるの?~
ジャガイモが甘くなるのは、自分の身を守るため☆
寒くなると凍らないように、デンプンを分解して糖を蓄えています(低温糖化)。寒いと発芽を防止したまま糖分が増えるので、甘みが増すのです。
なんといっても、ジャガイモが居心地良いのは、10℃以下の低温貯蔵で、湿度90~98%という環境。保存するときも居心地良くしてあげたいですね。育ってきた土の中と同じような、涼しくて真っ暗な場所が好きなので、新聞紙などで包んで遮光し、冷暗所で保存してあげましょう。
じつは、収穫した後も生長しようと芽を出し始めます。発芽部分にはメラニンという食中毒を起こしてしまう成分が入っているので、根元から深くえぐって取り除いて食べましょう。くれぐれもご注意を~
~観賞用だった!?~
今では、こんなに美味しくて魅力たっぷりのジャガイモなのに、その昔は「悪魔の植物」などとされ、食べるのではなく花を観賞して楽しまれていました。フランス宮廷では、マリー・アントワ ネットがジャガイモの花を髪飾りにして楽しんでいたのだとか(*^^*)
その後、戦争による食糧飢饉に苦しむ人たちを、なんとか救おうと国王命令で栽培を始めたことをきっかけとし、ヨーロッパでジャガイモを食べ始めたという説もあります。さらに、大航海時代には、船員たちの野菜不足による壊血病(ビタミ ンC欠乏症)を予防したり、冷害による食糧飢饉に苦しむ人たちを救ったりと活躍!
定番野菜として食卓に登場するジャガイモには、こんなステキな武勇伝もあったんですね0(^0^)0
ジャガイモはビタミンCやミネラルが豊富なうえ、カロリーはごはんの半分以下!なのに食物繊維は5.3倍という優れもの。品種によって得意分野が違うので、美味しく料理して毎日の食卓を彩ってみてはいかがでしょうか。お好みのジャガイモが見つかるかもしれませんね☆
野菜ソムリエプロ 木田靖代
2021/5/7